妹と兄3
妹兄3
蒼い月:違うんだ。ほんとに話したいことは別のことなんだ。俺は妹が好き…。たまらなく好きなんだ。どうすればいい? どうすれば… おかしくなりそうなんだ。
その告白に僕は衝撃を覚えていた…。実の妹を女として愛してしまった彼。僕は続く彼の書き込みを耳を澄ますよう静かに読んであげた。
しばらくして僕らはネットから落ちた。僕らが入っていたサイトは”ベストフレンド”という名称の「あちこちにいるネットの会員と友達になろう」という趣旨のチャットサイトで、僕は”RN!”と名乗り。彼、蒼い月”と気が合い数ヶ月前からよく話しをしていた。出会った頃は音楽の話しなんかで盛り上っていたけど、今日はいつになくシリアスな展開になっていた…。
『どうすればいい?…』
ベッドに寝転がってる僕は、ほんとうに思ってることを話せないでいた…。ほんとに話したいことは僕にもあった。
『ミィナ…』
携帯を閉じると、部屋は真っ暗になった。
★
あたしと、おにーちゃんは押入れのすみで、膝を抱え暗闇に身を潜めている…。ミーちゃんと、おとーちゃんがまた喧嘩を始めた…。ガタガタと震えて、怯え。ガチャンガチャンと割れる食器の音。あたしのすすり泣きと、両親の叫びあう声。また、部屋が揺れた。
「あーん あーん」
泣いてる私をぎゅっと抱いていてくれている、おにーちゃん。耳を塞げと手をあてがわれたけど、それでも響く音に怖くて怖くて震えていた…。
『どうして喧嘩するの? どうして仲良くできないの?』
「あーん。あーん」
『怖いよ怖いよこわいよぉー』
おにーちゃんも震え、
『おばちゃんたすけてー』
『たすけて!』
隣の部屋に住む、おじちゃん、おばちゃんが助けに来てくれることを抱き合って願った。でも、今日は叶わなかった。
「あーん。あーん。あーん」
そして、いつしかこの押入れは、私と兄だけの秘密の場所になっていた。
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蒼い月:違うんだ。ほんとに話したいことは別のことなんだ。俺は妹が好き…。たまらなく好きなんだ。どうすればいい? どうすれば… おかしくなりそうなんだ。
その告白に僕は衝撃を覚えていた…。実の妹を女として愛してしまった彼。僕は続く彼の書き込みを耳を澄ますよう静かに読んであげた。
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『どうすればいい?…』
ベッドに寝転がってる僕は、ほんとうに思ってることを話せないでいた…。ほんとに話したいことは僕にもあった。
『ミィナ…』
携帯を閉じると、部屋は真っ暗になった。
★
あたしと、おにーちゃんは押入れのすみで、膝を抱え暗闇に身を潜めている…。ミーちゃんと、おとーちゃんがまた喧嘩を始めた…。ガタガタと震えて、怯え。ガチャンガチャンと割れる食器の音。あたしのすすり泣きと、両親の叫びあう声。また、部屋が揺れた。
「あーん あーん」
泣いてる私をぎゅっと抱いていてくれている、おにーちゃん。耳を塞げと手をあてがわれたけど、それでも響く音に怖くて怖くて震えていた…。
『どうして喧嘩するの? どうして仲良くできないの?』
「あーん。あーん」
『怖いよ怖いよこわいよぉー』
おにーちゃんも震え、
『おばちゃんたすけてー』
『たすけて!』
隣の部屋に住む、おじちゃん、おばちゃんが助けに来てくれることを抱き合って願った。でも、今日は叶わなかった。
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