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初めて読まれる方へ+お知らせ

今さらという感じですが、
初めて小説を読まれる方に説明をしておきますと、
ブログタイトルになっている小説は、
「ふたりの彼。玩具の私」(クリックで目次にジャンプ)
の後編になっています。
興味を持たれた方は、そちらから先に読まれてくださいね。
内容は、怪奇現象が起こる発端を描き、
小説家とOLの恋仕立てになっており、
お楽しみいただけると思いますので、
ぜひぜひ読まれてください。

そして、皆様お待ちかね?の本編つづきを8/3分までアップしました。
官能シーンはどんどん薄くなっていきますが…、ご了承の上お楽しみくださいね。
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テーマ : 官能小説
ジャンル : アダルト

230

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 台所で後片付けをしているとき、あとから食器を運んできたカオルが、傍らに立ち話しかけてきた。
「どうしようか迷いました。言おうか、言うまいか…」
「…」
 無言のユィナ、水音が響くシンク。カオルにそっと背を撫でられ、
「ぁっ」
 うつむいていたユィナは小さく声を上げ、身構えた。
「今日は…、されてない?」
「…はぃ」
 ユィナが返事をすると、
「失礼します」
 淡々と話していたカオルが、唐突に彼女の腕を掴み上げていた。
『な、何を!』
 腰が引け逃げようとしたユィナ。だが、一気に袖を捲り上げられると、腋のあたりから這う蚯蚓腫れを見つけられていた。
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「入って」
 手を放さないカオルに、使用人のものとは思えないほど広く、豪華な彼女の部屋へ連れられたユィナ、ベッドに座らされ着ている物を脱がされていく。裸にされた娘は、恥ずかしくてたまらず胸と股間を押さえていた。
「無茶はしないでください、たまにはお休みすることが大事。もし聞き入れてくれないお相手なら、あまり良くない関係なのかもしれません…」
 消毒液の匂いが香ると新しい傷に滲み、痛みに体を強張(こわば)らせるユィナ。
「ありがとう。もぅ平気です。あたしは平気ですから」
 そして、軟膏が塗られていく。
「はい、存じております」
「でも、どうしてヒロミさんに言わなかったんですか?」
 ふぃに口を吐く疑問。
「ご存知でした…」
 服を着せてくれているカオル。
『あぁ…』
 驚きを隠せないユィナだった。
「あなたは、ヒロミ様をどこか信じ切れないでいますよね? それは恐れてると言い換えてもいい、お付き合いが短いとそう思えるのは当然のことです。慣れてくれと言ってる訳ではないんです、理解してくれとも。でも、私たちなりに流儀があるんです…。はい、これでよしっと」
 最後に腰のリボンの位置を直したカオル。
「今夜、楽しみにしていてください…。ありがとうございました。『この家を出よう、もう迷惑はかけられない。初めからそうすべきだったんだ』」
 ユィナは、心に誓っていた。
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