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「ていねん…、じゃー俺も運転手の後釜にってお願いしてみようかな」
「えぇ~? あなたには勤まらないと思うわ」
「ん? 運転するだけでいいなら楽そうだけど」
「違うわよ~、あの人ヒロミ様の片腕なのよ? ヒロミ様の死んだお父様が不動産経営されていた頃からの財務担当」
「『え?!』そうだったんだ…」
 アキラの顔つきが変わっていた。
「なるほどー、元が金持ちでそれに輪をかけて店舗経営で財を成していったのか、そうとうな金持ちだよね、ヒロミさんって」
「そうよぉヒロミ様は運も味方にして成功した人」
「そかぁ、でもあの人の後が決まるまでドライバーも買って出ることにするよ」
「ふ~ん、しおらしいこと言う人だったのね」
「そそ、酷いやんちゃしちゃったからね二回も…」
 そしてアキラは、部屋を出ようとした彼女に言った。
「今度の休み空いてたら飯でもどう?」
「他の子にも声掛けてない?」
「心外だなそれ、誰か呼んでくれたら大勢でも構わないけど?」
「んんん~、ねぇ本当にお兄様じゃないの?」
「お兄様? あぁ、俺はただのクソ貧乏な田舎者…、元妹とは天と地ほどの差が出来てしまいましたよ? きっついなそれ、じゃ」
 落ち込んだように掃除機を掛けていくアキラに、
「違うわ、様付けるなんてずっとメイドみたいだから」
 大きな瞳がウィンクしていた。
「うっしゃ~っ♪」
 屋敷を知り尽くしてるはずのヒナノと親密になりたかったアキラは、携帯番号を教えるとメイド仲間の飲み会があるから来ないかと誘われてしまい、一も二もなく返事をしていた。



「こんばんは、そろそろお帰りですか?」
 掃除道具を片手にアキラは話しかけていた。
「あぁ君か、はいこんばんは。えぇそろそろ帰ろうかと思ってたところです。そちらもお仕事終わりですか?」
 夕方にになると毎日ヒロミ専用駐車場に現れるシロトは、家主が所有してる数台の高級車の整備に余念がなく今も作業に励んでいた。
「はい。あぁそうだ、ヒナさんから聞いたんですけど、シロトさんって実は偉い人だったんですねびっくりしました」
「びっくりさせちゃいました? 車が大好きなんですよ、でいつの間にか半分お抱えドライバーみたいになってました」
「そうなんですか、シロトさんってミィナのことはご存知ですか?」
「もちろん知ってますよ、彼女はとても頑張り屋さんでしたねぇ、今のあなたと似てるかもしれない」

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