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 サイトウはミィナの話の全てを信じている訳ではなかった。だが、彼女の頭の中で起こっている不可解な症例は紛れもない真実、彼は研究の一環として大胆すぎる仮説を立て、書き留めたメモを何度も見返していた。
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【Dの現象についてのメモ】
・人の生きると言う本能から自分自身をコピーする物理的な現象。被験者の場合引き金になったのは脳腫瘍。死の危機に直面した患者に二人目の自分を生み出させたと仮定。
■この現象について特筆すべき点①:
・もう一人の存在に悪意も敵意も見られないということ。
■この現象について特筆すべき点②:
・ほぼ全ての組織を完璧にクローニングしてると思われ、それは知性、性格にまで及び、現時点で推察の域を出ないが人が持つ唯一無地の組成、指紋、声門、網膜、血液タイプなども同一ではないかと仮定。
■この現象について特筆すべき点③:
・クローニングした相手を目視すると死に至るということ。
・死に方の特徴として、
 オリジナルは精神錯乱を起こしてしまうのか、突発的な自殺を図ると見られる。
 オリジナルの遺体に脳腫瘍等の痕跡は無く、死因は脳への物理的なダメージのみ。
 クローン側は霧の様に衣服すら残さず消滅している。
・死に至るまで猶予があるということ。
■その他1
・オリジナルとクローンの違いを見分ける方法として、手を組ませ、親指の上下の違いがあるかもしれないということ。だからといって、どちらがどちらであるかの判別は不可能ではないかと思われる。
・オリジナル。クローン。そもそもそう言い切れることすら不明。双方共に既にクローニングされた存在かもしれない…。
・世界の都市伝説を調べた結果、Dの現象から生き残ったと言われる男性の記述を発見。ただしもう一方のクローン側、片割れのその後は明記されておらず、消滅したと考えるのがシンプルだが、生き延び行方をくらましたとも充分考えられる…。
■その他2
・被験者が体験したと思われる事を、Dの現象だと決定づける確証など何一つ無い。現時点では被験者の言葉を借りているのみである。

 そして私は、現時点でのまとめとして、これらのことは被験者の脳腫瘍による幻覚、不安定な精神状態による妄想だということを一番に上げておくが、もう一つあるとすれば、物理学界で定説になりつつある人間には感知できない別次元のこと。それは11次元まで存在すると言われ、そのどこかからの侵入者…。
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