スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

331 喪服

331
「ハァハァハァハァ…」
 少しの間失神したかのように動かなかった男は、むっくり起き上がり火の消えてしまった焼却炉の遺体を見ていたが、
「きっと女神様も分かってくれる…」
 骨を灰化することは面倒だと分かりながら、これ以上待たせる訳にはいかないと苦悶の表情に脂汗を滲ませ、準備が完了したとメールを送信してしまっていた。



 建物の入り口から幾重にも貼りめぐらされている半透明のビニールカーテン、ゆっくりと回る換気扇、ドラム缶がたくさん積み上げられガソリンの匂いがあちこちに漂っている、廃屋のような場所に、配管工事を請け負う業者の倉庫のように多種多様な道具が並んでいる棚、ボンデージな拘束具やなめした麻縄の束、ガラガラと音を響かせ動くだろう大型のジャッキ、コンクリートブロックで作られた監禁部屋。その中で叫び絶望し泣く者、本物の手術台の上で肉が弾け血で染まり、そして命ある者は躯(むくろ)となりこの世を終え、ピンクの部屋でくつろぐ羽を生やした私たちはそれを指をさして笑い、ほくそ笑みながら股を開き互いの手で互いの性器から流れる蜜をすくい舐め、熱い口付けを交わす長い舌でその血をぴちゃぴちゃと音を立てて飲み、柔らかな粘膜に滴る赤い血に息も絶え絶えに喘ぎ叫びそして…。
『あぁあぁああぁあああああ』
 そのメールには犬からの準備が終わったという数々の証明が成されていた。想像と妄想を掻き立てるには多すぎる添付ファイルたち。数々の写真や動画に魅せられてしまった喪服姿のアキは、親戚も誰も来なさそうな人気の無い場所、茶室へこっそりと上がり込みすぐに帯を解いていた。グショグショに濡らしてしまった下着を脱ぎ口に押し込むと、自分自身を味わいながら、モゴモゴと動かしづらい口で叫んだ。
「あのふたりを会わせてはいけない! あのふたりはきっと恋人以上の関係になる! あのふたりを会わせてはいけない! あぁ、ユウキ様、ユウキ様、ユウキ様、ユウキ様、ユウキ様、ユウキ様、あなたは私だけの!」
▼応援してもらえると、書く気力が沸いてきます。

アルファポリスで応援

にほんブログ村 小説ブログ 恋愛小説(愛欲)へ
にほんブログ村で応援
関連記事

テーマ : 官能小説
ジャンル : アダルト

コメントの投稿

非公開コメント

検索フォーム
カウンター

現在の閲覧者数:
はじめから読んでくださいね

■全ての記事・小説のバックナンバーを表示できます。

最新記事
カテゴリ
月別アーカイブ
プロフィール

C.B

Author:C.B
C.Bの恋愛官能小説ブログへようこそ。ここは。「ふたりの彼。玩具の私」と、その続編「妹と兄。そして震える母」の書庫になります。

■ご注意:当ブログの小説の無断使用はできません。著作権利は作者C.Bが保持しています。お問合せはページ内にあるメールフォームをご利用ください。

筆者にメール

名前:
メール:
件名:
本文:

 
応援してください
★このサイトにチップを贈る
このサイトへチップを贈る
★ポチッと応援お願いします。
書く気力が沸いてきます。
アルファポリスで応援
にほんブログ村 小説ブログ 恋愛小説(愛欲)で応援
にほんブログ村ランキングで応援
ランキングサイト
相互リンク
RSSリンクの表示
QRコード
QR
Twitter