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ふたり35

「お待たせしました」
 大きな箱包みがカウンターに置かれ。店員は紙袋に詰めようとしていた。
「お願いがあるんですが」
「なんでしょう?」
「着替え手伝ってもらってもいいです? あそこで」
 ユタカは、財布から出したカードで”そこ”を指していた。
『えぇー そうか。そうだよね… 着替えるんだよね。ハァ』
 その様子に気づいた二人は、離さないよと言わんばかりにミィナの腰を抱き、にっこり微笑んだ。
『あーん。笑ったー。笑ったよ~ ヒャー』
「あ。はぃ。構いませんよ」
「ありがとう」
 会計が済むと、もう一人の店員が出てきて、
「こちらへどうぞー」
 と、ミィナをフィッテイングルームへ案内して行った。
その間、二人はソファに座って待つことにし、備え付けのシガーケースを開けると、本当に細い葉巻が入っていた。
「どんな顔して出てくるか…」
「待つしかない…」
 互いに火を付け合うと、思いっきり吸い込んでしまい、
「ちがう。ちがう。葉巻って吹かすんだった」
 ゴホゴホ咳こんでしまった…。

『何が入っているのよ? 嵩(かさ)があるなぁ』
 小部屋で箱を開けたミィナは、薄紙に包まれた真っ黒な衣類を取り出し驚いた。
『あぅ!』
 握りしめていたのは、ショーツと、ガーターベルト。箱の中にはまだまだ入っていて… そう、中身は下着一式から、洋服までの”全部”がそこにあった…。慌ててメインの服を引っ張り出し、鏡にかざすと… 一見ミニスカワンピ。ゴシック調のドレスだったが、白いリボンがいっぱいあしらわれていた。
『なななななにこれ!』
「イャー」
「お客様どうかされましたか? お客様?」
 小さな悲鳴に、ユタカたちは煙をくゆらせていたが、目は泳いでいた…。

 渋々着替えたミィナは、
「お似合いです♪」と、店員に言われ、顔を真っ赤にしていた。するとサービスなのか、軽く髪を整われ、メイクまで直してくれた。
『絶対着ることの無い服… あぅー 彼らが絶対見ることのできない服って…』
 鏡の中に別人が写っていた。
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