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ふたり23


 大通りから車の激しいクラクションが鳴り響いた。
九階から下を見ると、オートバイがトラックの脇をすごい勢いで走り去って行くのが見え、なんとなくユタカたちのことが心配になり、コメカミのあたりを押さえぼーっとしていたら声をかけられていた。
「神岡さーん ミィナさ~ん 資料できましたよ~」
 男の子が、クリップで留めた紙の束を差し出していた。
「あー ごめんごめん。ありがとう。そこ置いといてー」
「また、偏頭痛ですか? 最近は、頭痛専門のお医者もいますから~ 一回行かれてみたらどうですか?」
「あぁ。そうね、良い所知ってる?」
 その時ミィナの携帯が鳴り、バイト君は軽いスキップで、コピー室へ戻って行った。
『ミィナ? 今日、早めに帰って来れない?』
 ユタカからだった。
「あーうん。ちょっと抱えてるのあるけど、急ぎじゃないからどーにでもなるわ。どーかしたの?」
『今日は、いざと言う日のために、君に贈り物をしたいんだ』
「えぇ! そんなこと言わないでよぉ 何かあったの! もう一人は元気?!」
 ミィナは辺りを気にしながら、挿話口を押さえ、小声で話した。
『もう一人って言われ方が気に入らないが… いや元気。元気。
 このとーりピンピンしてるし、ヒンズースクワットしてる。
 でも、この状況に心の準備は必須だろう?
 俺たちはそう思うんだ』
 もう一人のユタカに代わったようだったが、声で判別することもできない。
「ふぅ~ 心配させないでよぉ」
 ため息を吐いてしまった。
『愛してるよミィナ』
『もちろん俺らね』
 今度は、二人同時に話していた。
「でも、贈り物って?」
『じゃあ。一時間後に君の大好きな裏参道のカフェで待ってる』
「うん。え? それはちょっと早すぎるよー おーぃ」
 携帯は切れていた。
『もぅうう ダーリンズめぇ~ 心の準備かぁ…』
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