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妹と兄3

妹兄3
蒼い月:違うんだ。ほんとに話したいことは別のことなんだ。俺は妹が好き…。たまらなく好きなんだ。どうすればいい? どうすれば… おかしくなりそうなんだ。

 その告白に僕は衝撃を覚えていた…。実の妹を女として愛してしまった彼。僕は続く彼の書き込みを耳を澄ますよう静かに読んであげた。

 しばらくして僕らはネットから落ちた。僕らが入っていたサイトは”ベストフレンド”という名称の「あちこちにいるネットの会員と友達になろう」という趣旨のチャットサイトで、僕は”RN!”と名乗り。彼、蒼い月”と気が合い数ヶ月前からよく話しをしていた。出会った頃は音楽の話しなんかで盛り上っていたけど、今日はいつになくシリアスな展開になっていた…。

『どうすればいい?…』
 ベッドに寝転がってる僕は、ほんとうに思ってることを話せないでいた…。ほんとに話したいことは僕にもあった。
『ミィナ…』
 携帯を閉じると、部屋は真っ暗になった。



 あたしと、おにーちゃんは押入れのすみで、膝を抱え暗闇に身を潜めている…。ミーちゃんと、おとーちゃんがまた喧嘩を始めた…。ガタガタと震えて、怯え。ガチャンガチャンと割れる食器の音。あたしのすすり泣きと、両親の叫びあう声。また、部屋が揺れた。
「あーん あーん」
 泣いてる私をぎゅっと抱いていてくれている、おにーちゃん。耳を塞げと手をあてがわれたけど、それでも響く音に怖くて怖くて震えていた…。
『どうして喧嘩するの? どうして仲良くできないの?』
「あーん。あーん」
『怖いよ怖いよこわいよぉー』
 おにーちゃんも震え、
『おばちゃんたすけてー』
『たすけて!』
 隣の部屋に住む、おじちゃん、おばちゃんが助けに来てくれることを抱き合って願った。でも、今日は叶わなかった。
「あーん。あーん。あーん」
 そして、いつしかこの押入れは、私と兄だけの秘密の場所になっていた。

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妹と兄4

妹兄4
『こことここ』
『こことここー?』
 二人だけの儀式…。それは、恐怖を紛らわしてくれる。おまじないだと思っていた。

 共稼ぎの両親は帰ってくる時間がまちまちで、スナックを経営する母は明け方帰って来ることが多く。父は、ほとんど家に寄り付かず、学校から帰るあたしと兄は、二人だけで過ごすことが多かった。私は十五になったばかりで、兄は二個うえの十七歳。押入れから布団を降ろそうとしたとき。ふと、子供の頃を思い出してしまった。両親は今だに顔を合わせると、事あるごとに言い争ったが、この押入れは今のあたしたちには狭すぎると思った。
「あはっ」
「あん?」
 思わず振り向いた兄。
「あんでもないよ」
「あんだよぉー 思い出し笑い? キショーッ」
「オ・シ・イ・レー」
 あたしが答える。
「押入れがどーした?」
「だからなんでもないって」
 アキラにーちゃんは不思議そうにあたしを見て、そのままテレビのお笑い番組に大笑いした。
「ぎゃははははは~ しぬしぬぅ~」
「布団敷いておいたから早く寝なよ。またバンドの朝練遅刻すっとメンバーに殺されるよ。ひひひ」
「ご苦労、俺様のメイド。わかった。わかった。まるでユィナは小さなおか~ちゃん! こうるさいんじゃー」
「あはははは。ミーちゃん今日も午前様かな~? じゃねりゅ。オヤシュミ~」
「だろうなぁ…。おぅ、おやすみ」
 あたしは自分の部屋へ、あくびをしつつ戻って行った。

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妹と兄5

妹兄5

この部屋は、あたしが十五になったお祝いにおかーちゃんが、兄弟の部屋だったのを、兄を居間に追い出し貰えたお部屋。あたしは、いつまでも二人部屋で良かったのだけど。それに腹を立てたアキラは、
『俺の布団の上げ下げは永遠お前の仕事だ~! それが条件!』
 と言い、あたしはハイハイと喜んで条件を飲んだ。でも、彼の世話をするのは大好きだったし、おにーちゃんはあたしをいつも守ってくれる大事な大事な人。
『うふっ』
 そんなことをツラツラ思いベッドに潜る彼女は、ミーちゃんと呼ぶ母に、子供の頃から躾けられてしまったお祈りをはじめた。
『明日もよろちく~ きっといないだろうけど神様。オヤスミ』
 ユィナは体を横に直すとすぐにスースーと寝息を立て、眠りに落ちていった。

 深夜に目が覚めてしまっていた。
「んごほ ゲホッ」
 喉がいがらっぽく咳き込んでいた。
「あっちゃーやばい風邪? えへん虫退散! 水! みじゅ~!」
 明かりを付けない勝手知ったる家の間取り。真っ暗の中、台所を目指すと物音がしているのに気づき、そっと居間を覗いたユイナ。
『あっ!』
 観音開きの押入。月明かりで足がにょっきり飛び出ているのが見えた。思わず口を塞ぎ、声にならない小さな悲鳴を上げていた。物音は、断続的な布地が擦れるような音と、ハァハァと微かに聞こえる息づかい。兄は忘れたふりをしていた。そこは今でも”秘密の場所”だったようだ。そして、見覚えのある何かをあそこへ押し当てていた。

『コ・コ・ト・コ・コ…』

 薄明かりの中、始めて見る兄の行為に顔を紅くし、仕方なく台所の電気を付け人が居ることを知らせると、そのとたん。居間は静まり返った。

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